妊娠安定期に入ったら歯科検診を受けましょう、と言われることがあります。
なぜ歯科検診や歯の治療が大切なのでしょう。
それは、歯や口の中のトラブルが妊娠経過や赤ちゃんにも悪影響を及ぼすかもしれないからなのです。

特に妊婦が歯周病の場合、早産になりやすいともいわれています。
歯周病が妊婦に与える影響について、お話しします。

歯周病の妊婦さんが早産となるリスクは約8倍?

歯周病というのは、口の中だけの病気と思っている人もいるかもしれません。
ですが、この歯周病が多くの病気を引き起こすだけでなく早産の原因にもなることがアメリカの研究でわかったのです。

それによると歯周病の妊婦が早産となるリスクは、歯周病でない妊婦と比べると約8倍も高かったそうです。
2003年に日本でも同じような研究結果がでていて、その研究では5倍もリスクが高かったということです。

妊婦の口の中の炎症が早産を引き起こす

早産の原因の50%は、絨毛羊膜炎という子宮の感染症だと言われています。
この子宮で起こる感染症が早産を引き起こすメカニズムと、歯周病の妊婦が早産となるメカニズムが非常によく似ていることがわかってきたのです。

まず、陣痛(子宮収縮)が起こるのはプロスタグランディンという物質がたくさん分泌されることで起こります。
このプロスタグランディンがたくさん分泌されるように働きかけるのがサイトカインという物質です。
このサイトカインという物質は、炎症が起こることで増える物質でもあります。

つまり、妊婦の歯周病(炎症)が原因でサイトカインが増えると、プロスタグランディンが分泌されて子宮収縮を引き起こし早産につながるということなのです。

口の中を清潔にすると早産のリスクは下がる!?

もし歯周病や口の中のトラブルが気になる場合は、妊娠中期に歯科検診などを受けるといいでしょう。
歯周病などがあったとしても、治療をすることで早産のリスクを下げることが出来るとも言われています。
口の中のトラブルは、軽度であれば歯垢を取り除くだけの簡単な処置でも炎症を抑えられる場合もあります。

つわりがひどい時期は無理をせず、体調が落ち着いてきたらしっかり歯みがきをするようにしましょう。