胎児頭部や頸部のむくみ=赤ちゃんの染色体異常がある、と不安に感じてしまう人は多いようです。
むくみは胎児頭部の厚さをエコーで見て測るのですが、3mgであったり6mgだったりしてその結果を判断できずに、より不安になってしまいます。
今回は胎児頭部のむくみについてお話しします。

胎児頭部のむくみって?

妊娠11~14週頃に胎児頭部にむくみが見られる場合があります。
妊娠初期に行われる胎児ドッグや胎児スクリーニングでも胎児頭部のむくみ(NT)の測定を行っていますが、エコーでの測定が可能なため通常の妊婦健診でもチェックしています。

妊娠初期の胎児頭部のむくみはよく見られることがあり、必ずしも病気であったり異常であるということではありません。
また胎児の向きや姿勢によって測定値が変わりますが、0.2mmの違いが危険度を大きく左右します。
そのため、胎児頭部にむくみがある、と医師から告げられて胎児の異常を不安に思う家族はたくさんいます。

胎児頭部のむくみ!原因は?考えられる胎児の病気は?

大人である私たちでも、一日中立ち仕事をしたり疲れた時にはむくみが出ることがあります。
同じように、胎児に一過性の循環不全が起こっていることが原因に挙げられます。
他には染色体異常でもあるダウン症候群の可能性が考えられます。

インターネット上の様々な情報の中には、胎児頭部のむくみ=ダウン症と思わせるような記事も多くあるため、胎児頭部のむくみを告げられて過剰な不安や心配をしてしまう家族が多くなっているのではないでしょうか。
ですが実際には、胎児の感染症や心臓疾患である可能性も高く、胎児頭部のむくみの計測がそれらの病気の早期発見にもつながっています。

胎児頭部のむくみが3mm!ダウン症の可能性がある?

胎児頭部のむくみは、頭部や首の後ろの厚さを計測します。
胎児頭部のむくみの正常値はだいたい1~3mm程度です。

ミリ数が増えると、ダウン症であるリスクが高いという考えは間違いです。
胎児頭部のむくみが正常範囲内であっても出生後にダウン症候群である可能性もあり、胎児頭部のむくみだけではダウン症候群は70%程度しか見つけることができないと言われています。

胎児頭部のむくみだけではダウン症のリスクを判断することができないため、胎児の様々な身体所見
も含めて総合的に判断することになります。
しかしそれによっても確定診断は不可能となっており、リスクの高さを診断するだけとなっています。
現時点で出生前診断の確定診断には羊水検査や絨毛検査によってのみ行われています。

胎児頭部にむくみがあると言われたら?

胎児頭部のむくみは妊娠初期のほんの一時期にしか正確な計測が出来ないため、むくみがあると告げられると不安が募る家族も多いでしょう。
しかし、胎児頭部のむくみは必ずしも異常だとは限りません。
何らかの病気が早期に発見されて、早期の治療により出生後も元気に育つ可能性だってあります。

不安な場合には、医師と相談したりカウンセリングを受けるなどして不安を1人で溜め込まないようにしましょう。